A/Bウィンドウ編集
シーンが複雑になると、オブジェクトの一部分を新規のウィンドウにCut&Pasteして編集したくなるものだが、3dsMAXはマルチ・ドキュメント・インター
フェース(MDI)ではないので、複数のウィンドウを開くことができない。
しかしながら、3dsMAXは、Windowsにおいてアプリケーションとして複数起動することができるので(SDI)、これを応用すれば、あたかも複数のウィンドウでオブジェクトをコピー&ペーストしているような操作ができる。
すなわち、
- MAXをふたつ起動する。それぞれMain-MAXとSub-MAXとする。
- Main-MAXのオブジェクトをSub-MAXにCopy&Pasteする場合、Main-MAXでそのオブジェクトを選択、A1のスクリプトを実行する。
- Sub-MAXで、A2のスクリプトを実行する。
- すると、Main-MAXで選択したオブジェクトがSub-MAXにPasteされる。
スクリプト A1
(
saveNodes selection "C:\3dsmax4\AutoBack\atemp.mx"
)
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スクリプト A2
(
mergeMAXfile "C:\3dsmax4\AutoBack\atemp.mx"
)
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ボタンのアイコンはたとえば、こんなもの
(AutoBackフォルダは、テンポラリなファイルを保存するための3dsMAXのディフォルトディレクトリ。
拡張子を.MXとしたのは、通常のFile/Openでそのファイルがリストアップしないようにするため。)
ヒント1:
机、椅子などのパーツ集をあらかじめひとつの.maxファイルに保存しておき、Sub-MAXでそれを開く。Main-MAXにコピーペーストしたい家具を選択、スクリプトA1でコピー、Main-MAXに移り、スクリプトA2でペースト。
Asset Browserより便利かもしれない。
パーツ集を開くアイコン
ヒント2:
スクリプトによる保存ファイル名をatemp.mx、btemp.mxなどと書いて、それに呼応するボタンを複数のツールとしてツールバーに用意しておくと、複数のクリップボードを使っている感覚になる。(ただし、同一Scene内でコピーペーストすると、オブジェクト名が重複するので、ダイアログが現れる。この場合、Shift
Copyの方が便利。)
ヒント3:
Edit/Holdを実行すると、C:\3dsmax4\AutoBack\maxhold.mxとして保存されるので、シーン全体を別なMAXにコピーペーストする時は、A-MAXでEdit/Holdを実行、B-MAXで、
(
mergeMAXfile "C:\3dsmax4\AutoBack\maxhold.mx"
)
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のスクリプトを実行でも可能。
ヒント4:
スクリプトを使わず、単一のウィンドウで特定のオブジェクトをあたかも新規のウィンドウで編集しているように操作するには、ToolsメニューのIsolate...を使うことでも解決する。(必要ならスクリプトにして、Zoom
Extend Allを追加。)
Isolate...のメリットは、Isolateしたオブジェクトが自動的にWorld
Coordinateの中心に移動すること。
選択したオブジェクトのみを保存するには、FileメニューのSave
Selected。
Isolateツール
(
macros.run "Tools" "Isolate"
max tool zoomextents all
)
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参考スクリプト
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